遠くにある大阪万博
夜勤明けの土曜日、数時間ウトウトしたあとテレビをつけてみると、大阪万博の開会式の様子を中継している。ちょうど実力派音楽デュオが歌っているところだ。
天皇陛下や内閣総理大臣をはじめ重要人物が集い、おそらくかなりの練習を積んできたのであろう若者や子どもたちによる、質のいいパフォーマンスやビデオ・コンテンツが披露されている。しかし筆者は、見れば見るほど虚しさを感じてしまうのだった。あいさつに立った開催地の知事の表情も、「思い描いていたのとはずいぶん違ってんだけど…」といった気持ちが滲(にじ)んでいるようにさえ見えた。