gooブログ終了を受けて、その1

一昨年ごろからなんとなく感じていたことが、ついに現実のものとなった。私たち(gooブログ会員)が、自ら感じたことや考えたことについて表明・表現する場であったブログサービス「gooブログ」の終了である。本稿では、ブログの引っ越しに関する初心者向け解説をしながら、筆者の私的な感想、そして今後の「もくろみ」などを述べていく。

 【注】
本稿中、ブログに関する技術解説や推奨情報がありますが、これらはgooブログ(NTTドコモ/旧NTTレゾナント)の見解ではありません。また筆者はgooブログ(同)の関係者ではありません。

 INDEX

 感じていた殺気?

  • ブログの引っ越しとは何か
  • 筆者のもくろみ
  • 我々はアパートの住人だった
  • データ形式とは何か

感じていた殺気?

 じつは筆者は、「gooブログもそろそろサービス終了を宣言するだろう」と感じていた。
2023年の夏に、運営会社のNTTレゾナントがNTTドコモに吸収合併され、メンテナンス画面にもドコモのロゴが表示されるようになってから、「なんだかヤバそうだなぁ」と思っていた。

 それに、「アピールチャンス」という機能を活用している人なら、なんとなく気づいていたと思うが、gooブログ会員がほとんど固定化・常連化してきている感じがしないだろうか。
昔のように、「ブログ始めました!」とか、「ブログやってます!」なんてことが、それほど価値のある時代ではなくなってきたということでもある。

 これはおそらく、ブログ以外のさまざまなSNSサービスが充実・普及してきたことと無関係ではないだろう。
最近では、そのSNSの主要機能自身がブログ的特性を持っていたり、オマケ機能としてブログ機能を持っていたりするため、ブログサービス専門で事業を継続していくのは、そう簡単なことではなくなってきていると言える。

 そう感じ始めていたころ、スマートフォン向けのgooブログアプリの改変(バージョンアップ)が頻繁になってきて、これまで新たな機能が追加され続けてきた。
そしてそれらの追加機能はほぼすべて、gooブログを盛り上げようとする工夫であった。すなわち皮肉にも、ブログサービスに陰りが見えてきたことを如実に表していたのだ。

 ブログの引越しとは何か

 さて、営々と投稿し続けてきた文章や写真などの投稿内容は、何もしなければ2025年11月18日を以って、この世から消えてしまう。これを機にブログというものとスッパリ縁を切る決断ができるのであれば、そのまま放っておけばいい。

 しかし今後も(ブログという方法で)発信を続けていきたい、あるいはネット上に残しておきたい、ということになれば、これまで投稿してきた内容の「引越し」を検討しなければならない。
住居に例えて言うならば、大家がアパート経営をやめるので、退去してくれないかと言われているようなものである。

 こうなると自分で家を建てるか、あるいは別のアパートを探すことになる。
gooブログが「goo blogサービス終了のお知らせ」で言っている「引越し」とは、まさに次のアパート、すなわち別の、ブログサービス提供業者を探すということを意味している。
いっぽう自分で家を建てるという考え方でいくのであれば、ある程度の勉強をしたうえで、それなりの手続きを踏まなければならない。

 アパート探しをするか、それとも新築するかは個人の自由だが、ほとんどの人にとって「新築」はハードルが高い。とはいえ、それぞれのメリット、デメリットがあるわけで、「新築」についても若干触れながら解説をしていきたい。

 我々はアパートの住人だった

 そもそも「gooブログ会員である」ということは、有料であれ無料であれ、gooブログというサービス上で一定の場所(サーバー・コンピューターの記憶領域)を借り、その仕組み(ソフトウェアの機能)を利用させてもらっていることになる。

 有料契約をしているのであれば、つまり家賃を払っていることになる。また無料の契約であれば自分の投稿と、(自分が関与できない)広告がセットにされて世間に公開されていることになる。
こうした、有料版・無料版がそろっているかどうかも、移転先のアパート、すなわちブログサービス業者によって異なる。

 また、アパートの引越しで言えば、「トイレ共同・風呂なし」から「地下駐車場2台&共同洗車場つき」など様々なものがあるが、ブログサービスもそれぞれの業者によって内容が異なる。
これを「サービス仕様」とか「技術仕様」なんていうのだけれども、基本的にここは自分で調べるしかない。移転先の候補となる各ブログサービス業者のWebサイトを見て、出来ることとできないことを調べておく必要がある。
その際、gooブログとまったく同じように利用できるということはまずないので、なにかをガマンしたり、あるいは自分なりに工夫したりすることが求められる。

 そして、文章や画像などの基本的なブログ内容をデータとして保持し、次の新しいブログサービスに引き渡す際に重要となるのが「引越しデータの形式」である。

 データ形式とは何か

 「goo blogサービス終了のお知らせ」によれば、我々の投稿内容をデータ化した情報、すなわちデータファイルは、「MT形式」で提供されるようだ。つまりこのデータ形式を読み込めるブログサービスであれば、(データ移動という意味においては)すんなり移転作業が行えるということになる。

 gooブログは推奨する移転先として「Ameba(アメーバ)ブログ」、「はてなブログ」を挙げているが、それはつまり、少なくともMT形式のデータ読み込みが可能なブログサービスということになる。そのうえで、文章はもちろん投稿時の画像も(ほぼ)正常に移転出来ることをgooブログ側で検証・確認している、ということになる。

 ただ、ソフトウェアの世界ではよくあることなのだが、たとえMT形式として適合していても、なにもかにもが思い通りに移転できるとは限らない。たとえば推奨されている「Amebaブログ」、「はてなブログ」であっても、絵文字の移行は不可能であることが明示されている。
移転先のブログサービスが、MT形式でデータを読み込める(インポートできる)仕様であるということは、必要な最低条件であると考えておいた方がいい。

 ちなみに、投稿数(ブログエントリー数)やその情報量が十分に少なければ、コピー&ペーストなどの手作業で、移転先のブログに新規投稿していくことも当然可能だ。これが(データ的には)もっともキレイに移転する方法ではあるが、作業として現実的かどうかはよく考えるべきである。

 筆者のもくろみ

 じつは筆者は、gooブログが推奨する移転方法だけでなく、「新築」も視野に入れている。具体的に言えば「WordPress(ワード・プレス)が載ったWebサーバー」を自分で月額レンタル契約するのである。月額コストは筆者がいま契約しているgooブログ有料プランと、さほど変わりはない。

 一般のブログ会員の方でも、関連する書籍を1~2冊買って勉強するくらいの意欲がある方ならば、チャレンジしてみる価値はある。
gooブログの終了までまだ半年もある。焦る必要はない。ゆっくり考えればいい。
若い方なら今後、企業などのWebサイト担当者として、業者と対等に渡り合える力をつけることもできるだろう。

 それに冒頭でも述べた通り、ブログ専門サービスというビジネス自体、今後縮小傾向にあるのだとすれば、移転先でもまた同じ事態に見舞われることは考えられる。
そもそも筆者は、11年ほど前に「OCNブログ人」のサービス終了を受けて、「gooブログ」に引っ越してきた転入組だった。

 さて、いったい「WordPress」とはなにか。またそれが載ったWebサーバーを月額レンタルするとは具体的にどういうことか。
近々ご紹介していきたいと考えている。
ご関心のある方は「フォロー」していただければ幸いである。

hanauma-bay

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする